パンを作るってほんとに難しい。
100点満点のパンは一生出来ないと思う。
なぜなら、次はもっと美味しいパン作ってやるぞ!っておもうから。
1日1日の移ろいの中で気温、湿度を肌で感じ、生地と会話し、仕事の流れを読みながら微調整を繰り返す。
生地からのメッセージは時に強く、時に囁きに過ぎないこともあるが
必ずメッセージを発している。
焼きあがったパンは、全てさらに美味しくあるために、何をすべきだったか教えてくれる。
パン屋ならパンを焼ける当たり前だ。
でも、美味しいパン屋さんにはとっておきの力がある。
「美味しいパンをみんなに食べてもらいたい」って想いだ。
この想いをたっぷり感じ取った生地がオーブンからパンとなって焼きあがる。
パン作りはある意味陶芸に近いのではないかと思う。陶芸の経験はないけど最後は自分の生地を信じ、想いを託してオーブンへ入れる。
やれる事はやった。あとはパンを見守るだけだ。
決して思い通りにはならないけど。。。
だから僕はパン屋でいる。
最近、家庭でパンを焼く主婦が多い事に驚かされる。
パン屋さんに自分のパンなんてって恐縮されるが
家族を思い愛情たっぷりのパン。
どんなパン屋もかなわない。