2005年06月 一覧

パン屋さんゴッコだ!!ヘナチョコテンチョウ奮闘記③


今から5年前・・・
パソコンに向かってヘナチョコ職人が何か作ってる・・・

そうこれは、どっかのお店のマークでは無くヘナチョコ職人が修行中、自分の店名を考えマークをパソコンで作ったのです。
青とゴールドのテーマカラーは見覚えがあると思います。
ファイルを確認したら作成日は5年前でした。
ちなみに、「アンシェン」はフランス語で「昔ながらの」という意味です。
昔ながらの伝統的な(無添加で)製法で時間を掛けてパンを作ろう!
そんな想いからでした。

「いつか独立しよう!」とは思ってても
「いつか」っていつ?全然現実味が無くて何を目標にしたら良いのか・・・

そこで、ヘナチョコ職人は考えました。
自分の店を持とう!!
店名を決めて、パンに張るシールを作ろう!
店に出すパンは?、レシピは?

こうして、ヘナチョコ職人はすべき事を見つけ出し、いきなりお店を持ったのです。

そう、心の中に・・・


昨日と今日を取替えっこ!


パン屋ってホント難しい!!(^^)
昨日はパンが売れ残って、今日はすっからかん閉店時間前に店じまい!
「昨日と今日取替えっこ出来たらなぁ~」なんて話す。

昨年の売上、天気、気温、近くでイベント無いか(スーパー安売り、幼稚園の企画など)情報戦だ!
それらを頼りにテンチョウのカンで製造数を決めていく。大体このパンは何個は売れるだろうと予想は付くが。。。

注文を受けて作る商売だったら、ロスも無くていいがそうもいかない。
前日から仕込むものもあれば、最短でも数時間必要だ。
数時間後お客様がいるだろう・・・そして焼きあがったそのパンが欲しいお客様がいるだろう・・・と予想してパンを焼く。。。

ヘンピな当店までわざわざいらっしゃってくれるお客様。
せっかく来てパンが無いとホント申し訳ない。

まだ余った方がいいか・・・


子供の味覚

子供の味覚って鋭くって敏感。
母乳から離乳食、最初は大人と違うメニュー、味付け。
素材の味で食べさせますでしょ?

ウチの息子も離乳、歯固めはバゲット。シンプルでいて奥深い。。
実際、リーン(シンプル)なパンを好んで食べてました。
本当はそうなんですよね。好きなんですよ、シンプルなパン。素の味しか知らない子供たちは。バターも何もいらない。噛み締めて、噛み締めて、唾液が生地の甘みを引き出していく。

きっと、僕ら親が勝手に決め付けてるだけなんだ。

「こっちの方がいいよ」って。


本日の限定パンは

天然酵母と北海道産小麦のベーグル!
天然酵母で長時間熟成させ粉の甘みを引き出しています。


テンチョウチョウテン?


実はお店以外で2ヶ所でウチのパン食べられるのですが

お客様から

「美味しい!」のお言葉。。

ホント励みになります。

改めてありがとうございます。

「エッヘン!!どうだ!!!?」

あれっ?誤字発見!!
タイトルのウがぬけてました。
テンチョウウチョウテン。
テンチョウ有頂天。の間違いでした。


バゲットマジシェンヌのリュスティック


本日のリュスティック
「アーモンドとチョコ」
焼き上がりから、わずか1時間で完売してしまったので
明日もやります。明日は倍の数焼き上げます。

リュスティックはとても水分の多い生地でやはりドロドロです。
6/22の日記のカンパーニュのようです。
こちらにはルヴァン(自家製酵母)を使ってないので当日少量の酵母
だけで9時間掛けて焼き上げます。(生地の甘みを引き出します。)
これが11時ごろ焼きあがります。

って事はテンチョウ何時に仕込んでるんでしょう?


パン屋の資格。

パン屋にも資格があるのをご存知ですか?


パン屋を始めるのにあたって必ずしも必要ではないのですが、製パン技能士という国家資格がある。
乱暴な言い方をすればシェフに調理師、パティシエに製菓衛生師、
ブーランジェに製パン技能士といったところか。。。

しかし、それにしても製パン技能士の認知度が低い。

パン屋をオープンさせるために必要な資格は「衛生責任者」だけだ。
そしてこの資格調理師、製菓衛生師は衛生責任者を兼任できる。
つまり調理師、製菓衛生師の資格を持っていれば良いという事だ。

食品衛生協会にて・・・「衛生責任者」をめぐる攻防
僕は製パン技能士だ。パン屋としての誇りもある。
調理師、製菓衛生師が兼任できるんだからパン屋だって・・・

テンチョウ「製パン技能士の資格持ってるんですけど衛生責任者になれますか?」

食協受付「えっ?何の資格?」

テンチョウ「製パン技能士です。」

食協受付「知らないなぁ~」

テンチョウ「一応、国家資格なんですけど・・・」
(なんだよ、知りもしないのかよ~)

食協受付「じゃぁ、電話で確認してみますから・・・」

数分後・・・
食協受付「だめです。講習受けてください。

ショックだった。「衛生責任者」兼任できないだろうとは思ってたけど、食品の公的機関で知られてもいないとは・・・

いくら「資格」持っててもパンが美味しくなるわけじゃないから
ま、いっか~~

開き直るテンチョウの姿があった。 


ピンチはチャンス!?ヘナチョコテンチョウ奮闘記!②

チーフ「じゃ~俺明日から休むから・・・」

ヘナチョコ職人「えっ?」

チーフ「大丈夫だよ!!」

ヘナチョコ職人「・・・あっ、は、はい?分かりました。。。」

そうあれは、パン職人見習い1年ちょっと突然の出来事だった。。

「休む?って、俺まだパン焼いた事ないじゃん。」

そう、その当時僕は仕込み、成形、折込は一通りやっていた。
焼成を残すのみだったのだ。

一応、パンを仕込んで焼く手前までは何とかできる。
何とかなるだろう。いつも失敗しないと分からない僕は、とりあえず深く考えないでやったるぞ~という気持ちでその日を迎えた。。

チーフはなんともいい加減(失礼)な人でオーブンの温度は全部一緒で良い(本当は上火、下火パンによって違いますよ。)タイマーは使ってない。(焼成時間は大事です。)

「いつものよう(色)に焼けばいいから。」
これでおしまいだった。言い忘れたけど僕とチーフ2人だけの職場だった。

ヘナチョコ職人が使える必殺技(もう奥の手です。)は時間を掛ける事だけだった。
前日の夜10時からスタートした。
パン屋にとって大事なのは段取りだ。めちゃくちゃだった。生地の分割、窯入れありとあらゆるものが同時に来て泣きそうだった。

「やべ~~、どうしよう~」
ドキドキ、オロオロ、ちゃんとパンは膨らんでるのか、焼けてんのか、ヒヤヒヤ

「チーフ~」
居るはずのないチーフを呼ぶ。

時にはクソッ!って思うチーフがいないと、こんなに心細く、不安なものなんだ。そして、チーフに頼ってるんだなぁ~実感した。

ピンチをチャンスに変えられるか自分次第。。。

「ハイ、これ覚えたから、次これネ!」
物事が全て順風満帆でやって来ることはまずない。
「僕にはできません。」そう突っぱねる選択もある。
寿命を縮めながら、ピンチを何度もくぐり抜けたヘナチョコ職人は
焼成を覚えるチャンス得、1人でも出来た!という自信もったとさ。

おしまい。


魔女の食パンミルクティー


焼き立てです。茶色の生地が紅茶。
白い生地がミルク、合わせてミルクティー!
本日限定で~す。


バゲットマジシェンヌのカンパーニュ


バゲットマジシェンヌのカンパーニュの捏ね上がったところです。小麦はフランス産、北海道産を含む3種類。ライ麦は粉の挽き方、産地(北海道産を含む)の違う3種類を15%配合してます。計6種類のオリジナルブレンドです。
写真のように生地はドロドロ、あまり捏ねずミキシングで粉の風味を飛ばしません。
水分がとても多く皮はバリッと中はもちっとしてます。
自家製酵母と少量のイーストで長時間、発酵で生地をつなげてパンを作っていきます。
自家製酵母自体がすでに熟成された生地なので十分な旨味を引き出せます。

発酵させる入れ物にも気を使います。とてもやわらかい生地なので、平たい入れ物で横にダラッとさせると生地に力が付きません。
写真のボールのように狭い場所でギュウギュウと上に発酵するように生地を作ります。

逆にわざと横にベターっと発酵させるパンもあります。

毎日、同じように焼きだされるパン!職人の努力の結晶なのです。

これにドライフルーツを入れた「いちじくカンパーニュ」が当店のバゲットに並んで代表選手になってます。

明日は「ヘナチョコテンチョウ奮闘記その2」お楽しみに!


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